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初冬の低山

 写真から場所はわかってしまうかもしれませんが、あえて山の名前は伏せておきます。このブログはそれほど多くの方が見ることがないので、山の名前は出しても良さそうですが、静かな山は静かな山のままにしておきたいです。

 駅からタクシーを使って峠まで行き、そこから歩きました。落ち葉が積もっていて、カサコソと楽しい音を立ててくれます。

 坐骨神経痛をやってしまい、棒ノ折山へ行ったあと、しばらく山歩きをやめていました。ようやく痛みがなくなったので、久しぶりの山歩きなのです。

 つい、先に立ってザクザクと歩いてしまいました。

 低山だろうが高山だろうが、怪我をするときはどこでも怪我をします。つい調子に乗って急坂を下り、滑りそうになり、慎重に歩くことにしました。

 落ち葉に隠れた根っこや小石で滑りそうになるのです。

 この日は、友人のNさんからのお誘いです。Nさんは、登山の大先輩のYさんご夫妻と、こうした低山の山歩きを以前からやっていたのです。

 私は、高校生の時にYさんの本を読んで、憧れの方でしたので、ご一緒させてもらえることをとても嬉しく思いました。

 

 山道の途中に大きな木があり、「ヒイラギ」という札がかかっていました。「ヒイラギはトゲトゲの葉ではなかったか」そう思いましたが、目の前にあった葉は普通の葉です。しかし、よく見回すとあのヒイラギのトゲトゲの葉もありました。

 ヒイラギは老木になるとトゲがなくなるのです。

 人間も年をとって丸くなれば良いのですが、最近は、「すぐキレる老人」という話も聞きます。

 このくらいの低山歩きだと、早朝に出発する必要もないのが良いです。今は早朝はかなり寒いので、日が出て少し暖かくなってからの出発は良いです。

 山を降りてきて、見回すといくらでもこうした山歩きができる山があるのです。

 Yさんご夫妻は、もう登っていない山がないそうですが、私はこれからの楽しみをたくさんいただいたような気分です。

 帰りに西荻窪の駅で降りてYさんに教わった古書店に立ち寄りました。西荻窪は古書店が多いのです。4月に生家の西荻に戻ってきて、古書店も見て回ったのですが、なぜか教わった古書店は立ち寄っていなかったのです。

 低山歩きの楽しさだけでなく、いろいろなものをいただいた1日でした。