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鷹取山への尾根

 現在HPで背景に使っている写真は5月初めに鷹取山への尾根道から写したものです。駅から30分ほど登ってきた場所なので、「緑のラブレター」を見下ろす高さがあり、その向こうには三角形の峰山が見えています。

 この場所なら、イーゼルや椅子を持って上がってもたいした労力ではなく、大きな水彩紙に挑戦してみようと思い立ち、行ってきました。

 

 中央線、藤野・上野原周辺の低山に行く時は西荻窪を9:22の大月行きに乗ることが多いです。早朝に出かけなくてもすむ山々なのです。

 しかし、今回は、じっくりと絵を描くつもりでしたので、7:16の高尾行きに乗りました。通勤通学の時間帯とは言え、下り電車なので、空いているだろうと思ったらとんでもありません。いつもの9:22では大抵座れますが、座るどころではありません。とても混んでいます。吉祥寺でも三鷹でもほとんど降りません。西国分寺ではさらにたくさん乗ってきて、もうギュウギュウです。小学生はほとんど国立駅で降りました。大人たちは日野駅でドドっと降りましたが、日野に何かあるのでしょうか。日野駅でやっと座れました。座れたというよりも荷物が邪魔にならずに済むようになったという感じです。


 藤野駅を降りて、少し線路沿いに戻ります。そのときに北側に見えている尾根がこれから登る尾根です。

 踏切を渡り、トンネルの手前を右に行くのが鷹取山への尾根道に出るルートです。中央道をくぐりさらに少し行くと藤野神社です。ここまで10分弱。


 神社の鳥居を過ぎてしばらく登ると尾根に出ます。まだ中央道の車の音がよく聞こえます。中央道の山側の法面を覆う鉄の網の取り付け部分が道の脇にあります。

 中央道の車の音も聞きようによっては川の流れのようにも聞こえます。しかし、大型トラック独特のタイヤの音などがして、やはり高速道路だなと思います。


 18番の鉄塔は駅のすぐ北側ではなく、さらに西へ行ったところの鉄塔です。絵を描こうと思っている場所はこの次の鉄塔の場所になります。

 この前訪れてから3週間ほどしか経っていないのに、木の葉の茂り具合が増しているようです。ベンチがある場所からは見通しが悪くなっていました。

 鉄塔のすぐ脇から描くことにしました。

 晴れて日差しが強いです。少し風があると気持ちが良いのですが、残念ながら風はありません。

 半切サイズの水彩紙です。カルトンに入れて持ってきました。このぐらいの山でしたら、カルトンを抱えても登れます。じっくりと描くつもりだったので椅子も持ってきました。

 3時間半ほど粘って描きました。

 峰山が570mという低山にもかかわらず、美しい姿に見えました。向こうには丹沢の山々が見えています。手前の緑のラブレターはあまり目立たせたくはなかったのですが、ありのまま描きました。

 緑の陰影がとても難しく、少々手こずりました。

 大きく大胆に筆を走らせたかったのですが、それはできませんでした。