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梅雨の妙義山

 昨日4日は朝からかなりの雨でした。5日は曇りの予報でしたので、妙義山なら雲が絡んで絵になるのではないかと思い、行ってきました。


 妙義神社を通り過ぎ、中之嶽神社の方まで行くと広い駐車場があります。以前、八ヶ岳からの帰りにこの駐車場に立ち寄ってスケッチをしたことがありました。またここから描くのも良いと思いましたが、まずは、石門を目指すことにしました。

 石門への登山口は、駐車場から5分ほど歩いて戻ったところにあります。


 石門登山口からすぐにこのような鎖場があります。「かにの小手調べ」というのだそうです。このくらいは登れないとこの先の第二石門のところにある「かにの横ばい」と「かにの縦ばい」は無理です。

 第一石門は、なかなかスケールが大きくて見事です。明治時代の洋画家、青木繁がこの石門のスケッチを描いています。それを学生の頃に見たのが記憶にありました。樹木はかなり生い茂っていますが、石門そのものは青木繁の絵のままでした。

 ここはスケッチの場所の第一候補ですが、私は妙義山は初めてですので、先にも行ってみることにしました。第一石門は後から戻って描くことにしました。


 第二石門は、大きな岩の上部をトラバースしてから縦に鎖伝いに登って行くようです。トラバースする岩は写真に写っているよりもさらに下まで続いています。雨で濡れてかなり滑りやすくなっていました。足を置く窪みは岩に彫られているので行けそうでしたが、今回はやめにしました。

 第一石門の手前に巻道があったので、そこまで戻って巻道を行くことにしました。


 石門広場に着きました。東屋がありますが、屋根の下の地面もぬかるんでいましたから、かなり雨が降ったのだと思います。しばらく居ましたが小雨が降ってきました。

 第四石門よりも第一石門の方が描くには良い感じなので、ここでは描くのをやめました。


 展望台の方まで行ってみることにしました。展望台の手前に、妙義山の稜線へ上がる道がありました。しかし、この先は事故も多いようで、上級者向けとありました。雲が切れていれば、様子を見に行くだけでも行ったかもしれませんが、何も見えそうもないので、展望台の方へ向かいました。

 展望台もこのように先は何も見えない雲だけの世界でした。


 展望台からは、晴れていれば目の前に大砲岩などが見えるのでしょう。晴れていなくても、雲の切れ間から少しでも景色が見えてくれれば良いのですが、いくら待ってもダメそうなので、諦めて下ることにしました。

 中之嶽神社の方へ下って行きました。


 中之嶽神社を抜けて、駐車場まで戻ってきました。

まずは、駐車場から目の前の岩峰群を描くことにしました。1時間ほど粘って描いていましたが、だんだん雲が絡んで岩がよく見えなくなってしまいました。

 そこで、一旦描くのを中断し、道具を持って第一石門へ行くことにしました。第一石門は、雲の中ではありませんでした。

 なかなかあの石門の大きさは表現できません。青木繁のように、人物を入れたほうが大きさを表現できるかもしれません。

 こちらの絵は駐車場に戻ってから少し描き足しました。しかし、朝ほどは岩峰が雲から姿を表してはくれませんでした。


 妙義山からは下仁田の町へ降りて行きました。分岐点から荒船山の方へ向かいました。大型トラックがたくさん通る道です。高速を通らずに長野の方へ抜ける車なのでしょう。荒船山が見える場所があるのではないかと車を走らせましたが、雨が普通に降ってくるようになり、雲も低くたれこんで、荒船山どころか周りの山もあまり見えない状態になってきました。

 荒船の湯という看板があったので、立ち寄ってみることにしました。

 この温泉は良いです。料金は600円。綺麗な建物ですが、平日だからでしょうか、利用者は私の他に一人でした。雨が降っていましたが、露天風呂はやや熱めのお湯で、ちょうど良い感じでした。

 下仁田の町へ引き返す途中で、ふと目に入った景色が気になり、戻って脇道に入って車を停め、雨の中、傘をさしてスケッチをしました。

 そのあとは、荒船へ向かう途中でチェックしてあったこんにゃく工場の脇にある道の駅に入りました。この工場で作られている刺身こんにゃくの試食を勧められ、食べてみたらとても美味しいので買って帰りました。


 国道から外れて下仁田の町の中にも入ってみました。下仁田の町は古い建物があり、絵になります。しかし、もう少し、周りの山が見える時のほうが良さそうです。

 下仁田の町並みを描くのはまた別の機会にすることにしました。

あとはひたすら帰るのみです。