· 

2019年七輪で陶芸

 七輪と植木鉢を使い、炭で素焼きの作品を焼き上げました。ここ数年、毎年この方法で干支の人形を作っています。

 今度の干支はネズミなので、どのように作ろうか試行錯誤しました。最初は比較的リアルなネズミを作ったのですが、最終的には、いわむらかずおの絵本に出てくるようなネズミにしました。


 作品は傷つかないようにティッシュで包み、細かくした炭と一緒に植木鉢に入れます。10号という大きな植木鉢を使っています。

 炭は、備長炭とバーベキュー用の安い炭の両方を使います。備長炭は高温が出せるのですが、着火しにくいので、七輪と植木鉢の下の方にはバーベキュー用の炭を入れ、中程から上は備長炭にしています。

 炭は、5㎝ぐらいに切るか割るかして小さくしたものを作品の間に入れて行きます。

 七輪に入れたバーベキュー用の炭をガスバーナーで着火します。この時の加減が難しいのです。全部の炭を赤々と着火すると、火のまわりが早くなり、急激に作品が熱せられることになります。30分ぐらいでやっと植木鉢の中の一番下の炭に火が移るぐらいにしたいのです。

 写真では、煙が上がっており、植木鉢の炭に火が回っていることがわかります。


 上に乗せた植木鉢の底の穴から、覗いて見て、赤い火が見えるようになったら上の鉢を取り外し、団扇で扇ぎます。内輪で扇げるようになるまで2時間半ほどかかっています。

 これから1時間ほど団扇で懸命に扇ぎます。刀鍛冶の炭のように真っ赤に炭が熾り温度は800度を超えます。

 熱が勿体無いのでサツマイモを金網に乗せてついでに焼きました。


 団扇で扇いでいると、炭はどんどん燃えていき、作品がちらほら見えてくるようになります。火バサミで取り出してみました。良い感じに焼けています。

 今回は作品を全部取り出せるまでに4時間半かかりました。

 今回、ネズミの耳が取れてしまったり、焼く前から割れていたものがあったりはしましたが、弾けるように割れた作品はありませんでした。十分乾燥させたのが良かったのだと思います。

 粘土はテラコッタ粘土と美濃赤の二種類を使いました。テラコッタ粘土は低温で焼き締まり、色も比較的均一な綺麗なオレンジ色になります。美濃赤は、薄茶の部分とオレンジの部分と変化が出やすいです。

 ドングリのラグビーボールを持つネズミを作ったので、ゴールポストのあるステージを作りました。

 1月27日〜2月9日までカフェ&ギャラリーDoodleで行われる「Doodleアートマルシェ」で数点展示販売する予定です。