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西上州・鹿岳

 西上州の山は、妙義山と稲含山しかまだ登っていません。荒船山はぜひ、と思っていますが、その前に、鹿岳に行きました。この山は、下仁田に入るとすぐに目に入るラクダのコブのような山です。

写真で見ると絶壁の山です。登れるのだろうか?と思ってしまいます。梯子や鎖を使って登るようです。あまりにも手ごわいようだったら途中で引き返すぐらいのつもりで行きました。

 行って見ると、意外と安全に山頂に立つことができました。


 この特徴のある山が鹿岳です。右側が最高峰のニノ岳、左が一の岳です。

下仁田から上野村の方へ車を走らせ、小沢橋で川を渡ります。黒滝山への登山口を左手に見て、そのまま車を走らせると、四つ又山・鹿岳登山口という標識に出会います。しかし、その先に向かいました。左手に車が10台ぐらい止められそうな空き地があり無料駐車場と札がありました。


 駐車場から200mぐらい林道を歩いたところに登山口がありました。作業小屋の間を抜けて山へ入って行きます。道は沢沿いですが、すぐに沢から離れて急斜面を登るようになります。これが結構きついです。やがて、道がなだらかになると左手に岩が現れ、そこには洞穴がありました。


 道はまた沢に出会います。ナメの滝になっています。ここまで、登山口から25分ほどかかりました。各地で熊出没のニュースが流されています。私は、このようなおもちゃのピストルを持参しました。小さな火薬でパーンと音がするものです。もうちょっと大きな音が欲しいところですが、子供用のおもちゃですから仕方ありません。鈴よりはマシかと思って使っています。


 ナメ滝からしばらくすると、川音がしなくなり、源頭部の急斜面をジグザグに登るようになります。私は、久しぶりの山登りですから、少々くたびれて、休み休み登りました。地図のコースタイムだと鹿岳のコルまで50分となっていますが、1時間かかりました。

 まずは最高峰のニノ岳へ向かいました。

細い岩の尾根をニノ岳へ向かうとすぐに木の梯子が現れます。木の梯子ですが、しっかりとしていて安心感があります。

 梯子を登ると左手の岩を鎖を補助にしながら登ることになります。右手はかなりの高度の崖となっています。鎖は新しいです。鎖の部分はそれほど危ない感じはしませんが、その上の短い木の梯子は谷の方に少し向いている感じでちょっと嫌な感じです。下りの時には、その梯子を私は使わず、岩の足場と鎖を使って降りました。

 梯子と鎖場が過ぎると明るい岩の尾根に出ます。振り返ると一ノ岳が突き出ています。これを次に登るのですが、えらい急なところを登るのではないだろうか、と思ってしまいます。

 しかし、こうして見ると垂直に近い感じですが、実際には、意外なほど歩きやすい傾斜になっています。一ノ岳の方は、ところどころにある展望台風の岩場以外は、樹木に覆われているので、ちょっと滑っても樹木で止まる感じです。これから山頂へ向かう二ノ岳は、道幅は十分あるのですが、右手が断崖になっていますから、つまずいたり、よろけたりするととんでもないことになります。

 

 鹿岳山頂到着です。左手奥に荒船山、右手に妙義山、目の前に物語山が見えます。浅間山は雲に隠れていました。

 絵を描く予定でしたが、一人だけの山頂を楽しむだけで、一ノ岳へ向かいました。


 一ノ岳は山頂からの景色はそれほどよくありません。それよりも山頂から南へ2〜3分ほど降ったところの岩場が素晴らしい展望でした。ここには祠があります。

 この場所は、ニノ岳の山頂よりも広いです。数人でお昼を食べるのなら、こちらの方が良いかもしれません。座るのにちょうど良い石もいくつかあります。

 石の上に腰掛けてゆっくりと展望を楽しみました。実はここでも絵を描かなかったのです。とても良い景色なのですが、絵に描くにはちょっとポイントが絞りにくい景色なのです。麓から鹿岳を描くことにしました。下の方に見えている道路や集落がありますから、あのあたりからなら鹿岳が見えるはずです。

 一ノ岳の降りの途中からニノ岳を見たところです。

 麓から簡単にスケッチしました。あの絶壁の上の場所に腰をかけてこちらを見ていたわけです。

次は荒船山へ登ろうと思います。