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干支の牛を作る その1

 毎年干支の人形を陶芸で作っています。ここ数年は、七輪と炭を使った素焼きで焼き上げてきました。今年の干支の牛をどのように作ろうか迷いました。

 最初は美ヶ原で見た乳牛を考えていました。しかし、良いスケッチや写真がありません。そうした時に、たまたまWebで宇和島の闘牛を見て、これだと思いました。

 https://www.youtube.com/watch?v=MkSIxgnO3Ik

 


 立体作品を作る場合は、写真よりも動画を見たほうが参考になります。実物を目の前でスケッチするのが一番良いです。

 今回は、Webの動画を繰り返し見ながら、牛をクロッキーしました。そうすることで、牛の特徴が頭に入ってきます。

 粘土は、テラコッタ粘土を使いました。テラコッタ粘土は、鉄分を含む粘土です。焼き上がりはオレンジ色になります。低温で焼き閉まるという性質もあるようです。

 炭化焼成で真っ黒にするのですから、別にオレンジ色に焼きあがるテラコッタ粘土でなくても良いのですが、素焼きで焼き閉まるということで使うことにしました。

 炭化焼成は、鞘と呼ばれる入れ物の中に籾殻と一緒に作品を入れて陶芸窯で焼く方法です。籾殻に埋まっている部分が真っ黒に仕上がります。

 

 作っている牛は、半分に割って中をくり抜いてあります。そのほうが乾燥しやすいのと、焼く時に割れにくくなるからです。くり抜いた後は、ドベと呼ばれるドロドロの粘土を使って貼り合わせます。

 何頭か牛を作っているうちに、ツノを付き合わせて闘う牛の姿ではなく、自然に立つ牛の姿も作り始めました。そちらは荒々しい感じよりも、艶やかな黒の牛に仕上げたくなってきました。

 粘土をテラコッタよりもキメの細かい粘土に替えて作ってみようと思います。

まだまだ、牛作りは続きます。

今、私の通っている陶芸教室は、コロナの自粛でお休みなので、窯で焼くのはしばらく先になりそうなのです。