· 

笠取山へ向かったが

 このところの猛暑で、行動する気力も衰えてきます。しかし、横山厚夫さんから「笠取山はいいですよ」と以前から言われていたので、行ってみることにしました。

 笠取山へはまだ行ったことがなかったのです。

 登り口の作場平と呼ばれる一ノ瀬集落の先の駐車場までも家から3時間弱で行けそうでした。登り口から笠取小屋までは2時間ぐらいで上がれるようです。

 一ノ瀬集落は、東京から見ると、甲府盆地と奥多摩との境になる柳沢峠よりも手前から笠取山の方へ入ったところにあります。

 我が家は、杉並区の青梅街道のすぐそばですから、ひたすら青梅街道を行くという手もあります。2019年に台風19号で中央道や甲州街道が使えなかった時には、柳沢峠越えで山梨との間を行き来したこともありました。

 ただ、距離的にはそれほどでもないのですが、青梅街道はやたら信号機が多く、意地悪をするかのように、早朝であってもいちいち赤信号に引っかかるのです。あまりスピードを出さないように、ずーと青信号で走れない設定になっているのだろうかと疑いたくなるくらいです。

 そこで今回は、中央道で勝沼まで行って、甲府盆地から逆に柳沢峠を越えて奥多摩側に戻ることにしました。

 それが正解だったようです。あとでわかりましたが、青梅街道は、奥多摩側で落石による通行止めが続いていたのです。

 ちょうど朝3時に家を出発したので、勝沼には5時前に着きました。

ICを降り、柳沢峠へと向かいました。柳沢峠までの峠道は以前から行われていた工事が進み、快適な道になっていました。

 柳沢峠の落合橋のたもとから犬切峠方面へ向かって一ノ瀬へ行く道もありますが、車は、そのずっと先のところから一ノ瀬キャンプ場方面へ向かう道に入ります。奥に集落があるはずなのですが、青梅街道から分かれて入ったその道は急に道幅が狭くなり、おまけに大小様々な落石が転がっている道路でした。

 その落石を避けながら運転していたのですが、左タイヤで石を踏んでしまってガタンと音がしました。

 それからしばらく走ると、何かタイヤの走行音が大きくなってきました。

ハンドルが振られるわけではありません。でも明らかにそれまでと違う音なので、右側に退避スペースを見つけてそこで停車しました。

 なんと左前輪がパンクしていました。この車でのパンクは初めてです。

よりによって山の中でパンクとは。携帯電話も圏外で通じません。

 最近の車はスペアタイヤを積んでいないのです。タイヤの側面が裂けていますからパンク修理剤も使えません。

 場所は、青梅街道から入って10分近く走っていますから、もう少し行けば一ノ瀬のキャンプ場のはずです。車を置いて少し先まで歩きましたが、依然として携帯は圏外で、人家がある様子もありません。

 一旦、車のところまで戻った時に、ちょうど下から車がやってきました。

止まってもらって、事情を話し、キャンプ場まで乗せてもらうことにしました。

 キャンプ場よりもずっと手前ですが、人家がある開けた場所で降ろしてもらいまいた。車を運転していた方は、地元の人ではなく釣りに来た人でした。

 人家には人がいませんでしたが、写真のように携帯のアンテナが立っていました。電話が通じます。

 JAFに電話をしました。

今までJAFにお世話になったことはありません。

4年前からJAFの会員になったのです。

 朝5時45分ぐらいでしたが、JAFのオペレーターがすぐに電話に出ました。

事情を話したところ、連絡を取り、修理に向かわせるとのことでした。

 電話を切って5分も経たないうちに修理工場との連絡が取れたとの電話がありました。

 修理工場を出発する時にもう一度電話をしますとのことだったので、待っていると、6時ごろにこれから甲府を出発するので、1時間半ぐらかかるとの話でした。

 車を置いてある場所は、電話をかけている場所から2km近く手前ですが、そこは携帯が圏外で連絡が取れない場所なので、一旦ここまで来てもらって修理車に乗せてもらって車のところへ戻ることにしました。

 遠くに、行くはずだった笠取山方面の山が見えています。

 1時間半の間、ぼーっと立って待っているのも退屈なので、少し先まで歩いてみました。一ノ瀬の集落があり、良さそうな景色があったのでそこでスケッチをしました。

 まだ誰も起きていない時間のようですが、元気な飼い犬に吠えられてしまいました。その犬は私が遠く離れてもずーと吠え続けていました。まだ寝ていた家の人を起こしてしまったかもしれません。絵を描き終わって戻る時に出会った家の人に「迷惑かけてすみません」と声をかけました。「いいえこちらこそ」との返事です。

 

 1時間40分ぐらいでJAFの車がやって来ました。乗せてもらって私の車のところへ戻りました。

 JAFの人はフィットに合いそうなタイヤを持って来ていました。レッカーで移動するよりもこのタイアをお貸ししますからその修理方法で良いですかと聞かれました。

 もちろん私としても助かります。

 

 パンクしたタイヤは左前輪なのですが、まず、左後輪のタイアを外し、そこへ持って来たタイヤを入れました。

 それから左後輪にあったタイアをパンクした前輪と入れ替えました。

 フィットは前輪駆動なので、前2つが同じ種類のタイアの方が良いのかもしれません。

 修理が終わったのは、9時ごろでした。

 これから山へ行って登ることも可能な時間ではありますが、今回の修理に関する後始末を今日のうちにやってしまいたかったので、山へ登るのは、後日にすることにしました。

 朝、絵を描いていた頃はとても涼しかったのですが、9時ごろになってくるとさすが猛暑の日ですから気温も上がって来ていたのです。

 次回来るときはもっと早く来て、8時前に登り切るぐらいにしようと思いました。

 JAFは初めて使いましたが、費用は無料なのだそうです。

ただ、貸したタイヤを送り返す送料は負担して欲しいと言われました。

 それらのことを早くやってしまいたかったのです。

 途中、柳沢峠の駐車場でトイレ休憩をしましたが、近くの温度計は27度を示していました。先ほどの一ノ瀬とは違い暑いです。そうでなければ、柳沢峠に車を置いて40分ぐらいのところにある展望台まで行ってみることも考えたのです。しかし、暑くて気持ち良く歩けそうにないのでやめました。

 帰りがけ、いつも立ち寄る勝沼の「百果苑」に入りました。

黒い犬たちが人懐っこく迎えに来るのですが今日はいません。聞くとこの暑さで家の中にいるそうです。

 ぶどうはたくさん棚に成っていますが、いまの時期は、デラウェアだけだそうです。ひと籠1000円というのを買って帰りました。桃も自宅用という、傷んでいる部分もあり、切って見なければわからないというものを格安で買ってかえりました。

 

 帰り着いたのがちょうど12時でした。

下界は、猛暑です。柳沢峠の駐車場も暑いと感じましたが、そんなものではありません。山は暑くても風が涼しいのです。下界は吹く風も熱波です。

 

 タイヤはすぐに近くでお世話になっているタイヤ屋さんに行き自宅に保管してあったラジアルタイヤに履き替えました。

 実は、ずっと冬タイヤをつけたままだったのです。

 そのタイヤ屋さんは、送り返すタイヤも送りやすいように梱包してくれたので大助かりです。

 

 さて笠取山へのリベンジ登山をいつにしようかです。

来週あたりに行こうと思っているところです。