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醍醐丸

 山の先輩に誘われて、醍醐丸へ行ってきました。陣馬山と生藤山の間にある山ですが、私は行ったことがありませんでした。和田峠までは藤野駅からタクシーで上がりました。3070円です。

 和田峠から陣馬山とは反対側に向かいます。少し林道を行ったところから山道が始まりました。いきなり急な登りになります。

 急な登りの途中、切り株に杉が芽吹いていました。地面から出ていることは良くありますが、切り株にこんなにたくさん芽吹いているのは初めて見ました。

 ひと登りしたところに祠がありました。屋根も反りがあり、石段も欄干も丁寧に作られた祠です。

 ゆっくり30分ほど歩くと、山頂のような雰囲気になってきましたが、まだ醍醐峠に出ていませんからこんなに近くではありません。いつもの低山歩きならこのくらいの時間で山頂に達していました。

醍醐峠に着きました。和田峠から45分ほどかかっています。和田のバス停へ向かう道がありましたが、あまり通られていないような感じでした。

 醍醐峠から少し登ったところから醍醐丸の巻道がありました。巻道の所からだいぶ登りましたから、醍醐丸はそれなりに大きな高まりの山なのだと思います。醍醐丸山頂には、和田峠から1時間20分かかって着きました。

 北へ市道山への道を分けています。急に降って行く道ですが、道ははっきりとした感じで着いていました。

 道しるべにぶら下がっている紙は、銃で鹿の調査捕獲をするので、山道以外には入らないようにという注意書きです。

 醍醐丸の山頂には先客がいました。その場所よりも少し生藤山側に行ったところの方が明るい感じなので、我々はそこで昼食にすることにしました。先輩は10年前に醍醐丸に登ったそうですが、その時には、北面の眺めがよかったのだそうです。10年の間に木が育ってきたのでしょう。

 木の間越しに生藤山が大きく見えます。

 我々は醍醐丸から生藤山へ向かって歩き、山の神から和田へ降りることにしていました。醍醐丸からの尾根道にはいくつかの小さなピークがあり、南面を巻いて行くところもありました。その巻道で一箇所小さな岩場があり、通る時に注意を要するところがありました。

 小さなピークは巻かずに越えていきます。その途中、木の間越しに陣馬山が見えていました。反対側には特徴のある大岳山が見えました。

 途中で休憩をしていますので、山頂から1時間弱で山の神に着きました。祠はありませんが、石がありましたから、そこに祠があったのでしょう。

 山の神からは最初は階段とジグザグ道の急な下りです。

 山の神から下ってくると山の中の途中に一軒家がありました。以前は人が住んでいたようですが、屋根が間近に見えるところまで来ると、屋根の一部が抜け落ちていることに気付きました。今は人が住める状態ではありません。しかし、少し前までは家の人が上がってきていたのでしょう、庭には花が咲き、畑仕事の道具などが置いてあるのが見えました。

 一軒家から先は山道が少し幅広くなります。バイクなら上がってこられるでしょう。しばらく降りて行くと、堰堤が見え、そこからは車道になります。さらに本道に出るまで意外と距離がありました。一軒家から30分はかかっています。さらに和田のバス停までは10分ほど道を下らなければなりませんでした。3時50分のバス発車まで少し時間があったので、水彩を1枚描きました。

 奥の明るい山肌の部分だけ現場で描けました。手前は帰宅してから加筆しています

 途中で休憩を何回も入れていますが、醍醐丸の山頂から下りに2時間ほどかかりました。その間終始、明るい日差しの木漏れ日を浴びて歩けたのが心地よかったです。先輩の話では、山の神からのくだりはもっと開けていて明るい感じだったとのことです。

 私もガイドブックのコースタイムよりも遅いペースで歩くことが多くなっています。明らかに若い頃よりもペースダウンしています。そのようなわけで、もっと近いはずだったと記憶とのギャップが出てくるのでしょう。

 今回は、いつもの低山歩きより少しハードになりました。先輩方には足の痛みが長引かなければ良いと願っています。

 私は新しく知る山が増えて嬉しく思いました。